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体験レポート

子どもと一緒に楽しめるクラシックコンサート

「子育ては最高の芸術。子育て中の母親こそ本物の芸術に触れ、感性を磨くことが必要」主催者「トランタンお母さん大学」のそんな思いから実現された今回のコンサート。私自身、5歳と1歳の子どもたちの表情や言葉、しぐさを五感で受け止めたい、そのためにはいつも心にゆとりを持って、気持ちをオープンにしておかなければと思っています。子どもたちにとっても、コンサートホールで本物のオーケストラの演奏を、それもベートーベンを聴くなんて、貴重な経験になるに違いありません。子育て家庭にとって決して安くはなかったのですが、思い切って3人分のチケットを買いました。

会場前

当日、会場のザ・シンフォニーホールはお洒落をした親子連れでいっぱい。ふかふかのカーペットが敷き詰められた豪華なロビーにはベビーカーの預かり所が設けられ、トイレには協賛企業の協力でベビーベッドが。おもちゃを集めた赤ちゃん用の休憩スペースなども準備されていました。格式あるコンサートホールをここまで「親子仕様」にできてしまうなんて、とお母さんの集まりである主催者の実行力を肌で感じます。会場内のあちこちに、おそろいのジャンパーを着たスタッフがいて笑顔で手助けしてくれます。コンサート開催は、主催者の夢でもあったのだと気付かされた私です。
ケイ線
席に着き、いよいよ演奏が始まりました。ところが、予想以上に子どもたちの声が大きく、演奏をゆっくり楽しむ事ができません。わが子も例外ではなく、長男は「ツマラン」とお行儀悪く椅子に足を上げてしまうし、次男も機嫌はいいのですが、ホールの高い天井が気になるらしく「アッアッ」と声を上げながら指差しています。会場全体がざわざわとしていて、それが演奏家たちの機嫌を損ねたのかもしれません。途中、指揮者がタクトを振り上げた手を下ろさず、声のやまない客席をにらみ付ける一幕もあったのです。

最高であるはずのオーケストラの演奏を前にして「子どもを預かってくれたら、もっとゆっくり楽しめたのに・・」という思いが頭をよぎりました。でも、子どもと一緒に聴けるからこそ意味のあるコンサートなのだ、マナーを教えきれていなかった私にも責任があるのだし、と思い直したり、ぐずりだした次男を抱いて客席後方であやしたりしながら、コンサート終了。アンコールも起きていましたが応えてもらえず、会場内は何となく不完全燃焼といった雰囲気が漂っていました。
ケイ線
今回は、皆が納得して楽しめるようなルールがほとんど示されず、赤ちゃんが泣いているのに席を立とうとしないお母さんもいました。それに、主催者と招いたオーケストラとの意思疎通が十分にできていたのか、という点も疑問でした。

もしかしたら、日本ではこのようなコンサートを開くのには、まだまだ未成熟な部分が多いのかも知れません。せっかくのみんなの夢が、ちょっと残念な形で終わったと思います。
それでもこういう場がもっと増えて、多くのママたちが子どもと一緒に出かけ、そして考えてみて欲しいと思いました。回数を重ねる事でルールが生まれ、徐々にマナーも良くなるだろうし、そのママたちのパワーが、社会全体が成熟していくきっかけになるかもしれないと思うからです。
私ももし次に同じ企画があれば、これに懲りずにまた行ってみたいと思っています。長男も、意外にも「楽しかった、また行きたい」なんて言っていますから・・・。
スイート・チリさんより


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